中世の道・鎌倉街道の探索−東京近郊の「鎌倉街道」を尋ねて

 

前著『中世を歩く--東京とその近郊に古道「鎌倉街道」を探る』に続く第二弾。今回は鎌倉街道の「中の道」と「上の道」を探索する。「中の道」は埼玉県東部から宇都宮まで、 「上の道」は鎌倉から武州を北上して上州に至る。巻末地図は2色刷りとし、分かりやすくした。

著者はしがきより

私は、平成十年二月『中世を歩く--東京とその近郊に古道「鎌倉街道」を探る』と題する著書を発刊した。今回その続巻としてこの書『中世の道・鎌倉街道の探索--東京近郊の「鎌倉街道」を尋ねて--』を世に送る。前著は消滅したあるいは生き残っているこの「鎌倉街道」を探りつつ歩くうち、あまり中世とは関係がないと思い込んでいたこの東京とその近郊にもその跡が幾つもあることを知り、大きなインパクトを受け、そのインパクトに基づき書き留めたものをまとめて一冊の本にした。その中身は「第一編『中の道』鎌倉から横浜・川崎市内を経て岩渕まで」と、「第二編『下の道』鎌倉から横浜・川崎市内・都区内を経て小岩・金町まで」として、「中の道」と「下の道」を紹介し、その中で古道の残っている状態を見ながら中世に浸ることにした。 本書もこの続きである。「中の道」を都内の岩渕を出発点にして荒川を越え埼玉 県の川口から埼玉県東部を北上し利根川を渡り、古河から栃木県の野木、小山を経て宇都宮までの行程を古い記録や地図で探りながら歩いた記録を第一編にまとめた。このルートを歩いた人々は多くいるはずだが、意外に著書が少ない。後で述べる「上の道」について大小厚薄様々な著書が出されて来、また今も書肆の棚に溢れているのと正に対照的である。

定価 1,890円(本体1,800円)
ISBN 4-9900165-4-8-C1020
テレコム・トリビューン社刊

 

目次

はしがき

第一編 「中の道」  埼玉県東部から宇都宮まで
 一、 鎌倉街道中の道について
 二、 岩淵から川口を経て鳩ヶ谷まで
 三、 鳩ヶ谷から東川口まで
 四、 東川口から大門を経て岩槻まで
 五、 岩槻から和戸まで
 六、 和戸から古利根川を超え幸手へ
 七、 幸手から古河へ(その一)
 八、 幸手から古河へ(その二)
 九、 幸手から古河へ(その三)
 十、 古河から野木へ
 十一、野木から乙女、粟宮を経て小山へ
 十二、小山から小金井を経て下古館へ
 十三、下古舘から多功へ
 十四、多功から雀宮を経て宇都宮へ

第二編 「上の道」  鎌倉から武州を北上して上州へ
 一、 鎌倉街道上の道について
 二、 鎌倉から俣野まで
 三、 俣野から瀬谷を経て町田・本町田へ
 四、 本町田から多摩丘陵を越え乞田へ
 五、 多摩川を渡り古代の武蔵国府へ
 六、 武蔵国府の府中から武蔵国分寺へ
 七、 恋ヶ窪から九道の辻へ
 八、 九道の辻から久米川を経て所沢へ
 九、 所沢から入間川まで
 十、 入間川から女影を経て町屋へ
 十一、町屋から今宿を経て笛吹峠を超える
 十二、菅谷から奈良梨を経て赤浜へ
 十三、荒川を渡り小前田を経て児玉へ
 十四、児玉から神流川を渡って上州へ

     あとがき
     参考文献
     巻末地図



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